つちNOTE

備忘録

一人称のはなし

 
どーも、前回のブログの記事を読んだ友人に「意味もなく腹が立つ」と言われたつちのこです。
 
 
一人称の話をします。
 
わたしは日常生活で一人称を結構細かく使い分けてます。とくに文字に書き起こす時には。
 
「わたし」と「私」、たまに「僕」や「俺」です。
 
「わたし」は普段使いです。
「私」は、それより公的なときに使います。
「わたし」のほうが柔らかい感じがするので、個人的に好ましく感じますね。
ひらがなが入ることによって文章全体がふんわりする。きついかんじが減る。おちゃらけるにしてもこっちのほうがいい。
「私」は少し硬い。
正式な感じがするので、冷静な印象を与えたいときなどに使います。なにかの事務連絡とか、初対面の人や目上の方とのメールなどですね。もちろん、レポートや論文を書くときにもこちらです。あとは、Twitterで「わたし」だと文字数制限に引っかかるときにも使います。
 
「僕」はへりくだっているときに使います。
そもそもの語源が「下僕」なので、かなり自分を下げている。自虐ネタのときに使いがち。
ふざけているときにしか使わないかな。
 
「俺」は、まあこれも普段使いなんですけど、もう高校の友達と会話するときしか使っていないかな。でもたまに口からこぼれてしまうときもあるし、ふざけてSNSで使うときもある。
 
 
わたしが物心ついたときの一人称は「ミー」でした。
下の名前の最初の一字が「み」なのです。親から「ミー」と呼ばれていたものですから、自分でも自分のことをそう呼んでいたんですね。
でもそれを馬鹿にされてから言わなくなりました。誰に馬鹿にされたんだったかな。近所の少し年上の男の子だったと思います。
わたしは生まれてこのかたずっとプライドが高いので、そのときはそれがめちゃくちゃ癇に障りました。その馬鹿にされる事件が確か、小学校低学年の頃だったと思います。そこから高学年になるまで、一人称を使わない時期がありました。暗黒時代です。
 
どうしていたかというと、一人称を使わずに会話する技術を磨いていました。
一人称をぼかすんですね、色々と。どうしても使わなくちゃいけないときは、多分「自分」と言っていたと思います。
わたしのなかで、「自分」はどうにも一人称というかんじがしない。代名詞なんですね、自己を指す代名詞。
いえ、別に自分という一人称は江戸時代から使われてたし、現代で使っても普通だと思います。なんかスポーツか武道やってそう、真面目そうっていう印象を受ける。
わたしにはしっくりこないというだけです。
 
そして小学校高学年から高校卒業するまで、一人称が「俺」でした。
 
小学生の頃、わたしはジェンダーで悩んでいて、女の子っぽいことをするのがとにかく嫌で嫌で仕方なかったんですね。
だから同級生が使っていた「あたし」とか「ウチ」という一人称は死んでも使いたくなかった。
そんで色々考えた結果いつのまにか「俺」になってた。いえね、言ってみてしっくりきたんでしょうね。
 
でも、家庭では「俺」を一度も使ったことがありません。
親はわたしが汚い言葉遣いをするのを嫌がったので。
だから外でしか「俺」と言わない。
内弁慶の逆ですね。それただの弁慶じゃねえか。
 
高校入学あたりから、家庭での一人称が「わたし」になりました。
そのあたりにようやく「わたし」という一人称を受け入れることができたんですね。
「あたし」じゃなくて「わたし」だったらいいぞ。語感もだが、「わたし」は社会人だったら男でも当たり前に使うからな。「わたし」は男でも女でも使えるぞ!?

「わたし」はジェンダーフリーだぁ!!

というかんじの悟りを開いたんだったような気がします。
 
そして大学に入ってからは家庭外でも「わたし」になりました。
自分でもびっくりするほどスムーズに一人称が「俺」から「わたし」に移行しましたね。全然言い間違えなかった。
むしろ最近のほうが「俺」って言い間違える。いや、言い間違いではないんだが。いや、言い間違いなのか?
 
などと昔を思い返して今と比べて、眠れない夜を乗り切っています。
 
 
とってんぱらりのぷう。